日本国内世帯の資産残高と保有資産割合, 保有資産別世帯割合の状況について, 私たちはどのように未来へと備えるのか②

前回は日本家庭の平均貯蓄額と資産額別世帯数ピラミッドを見てきました. 今回はその続きとして資産残高と保有資産割合を見ながら, 結論として未来への対処法へと繋げます.
先ずは年間収入, 貯蓄割合別の有価証券保有率を見ていきます.

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年間の収入, 貯蓄割合が増えるほど有価証券の比率が増える.

当然といいますか, 高所得又はある程度の資産を有する世帯ほど有価証券等のリスク性資産を持つ余裕が生まれます. この傾向がより顕著にみられるのは貯蓄現在高別の保有資産割合を見た時です. 前回でも触れましたが貯蓄額 678~1378 万円の世帯で有価証券の保有割合が増え始めるのが分かります. それ以下の貯蓄額では日々の生活や突然の出費に耐えるための預貯金が資産の大半を占めざる負えません.


年間収入については, 収入が増えるほど預貯金が占める割合は徐々に低下しますが, 資産構成に与える影響は貯蓄現在高程大きくはありません. 興味深いのは各年収別で見ても, ある程度の比率で有価証券を保有している点ですね. ~329 万円の世帯においても 9.5% 程の値を占めています. リスク性資産を持つか持たないかの決断に年収額は大きな影響を与えるものではないことが分かります. 持とうと思えば持てるものなのです!


米国 ETF は入門するには丁度いい.
前回の記事で, 資産保有別世帯割合を説明し, 貯蓄額 1000 万円は一つの目標ではありますが, この値はゴールではなくスタートであることを最後に述べました. では具体的にどのような資産に投資を始めればよいのでしょうか, 少し触れてみます.

1000 万円以上の資産が積み上がり, これから初めて投資を始める方は今まで貯蓄していた額の半分程度を目安に有価証券を保有し始めてはいかがでしょうか. ほぼ S&P500 に連動するVTI や, 全世界株式に広く分散投資する VT 等の ETF が魅力的です. 特に VT は全世界の成長に掛けることがでる ETF です. 両 ETF とも標準偏差は 11.01% 程度, 利益成長率はそれぞれ 8.0% (VTI), 7.4% (VT) となっています.

広く保有銘柄が分散した ETF は株式が持つ一般的なリスクとリターンがそこに表れているといえます. VTI, VT 共に標準偏差と利益成長率から, 約68%の確率で一年間に +19.01~-3.01% 内の値動きに収まることが分かります. 実際に過去の値動きとして, 長期で見れば 6~7%/年 程度の成長を見せるのが株式という投資対象です. 資産規模を増やすならこの成長を少しでも取り込む方が有利なのは明らかでしょう.
先ずは半期の賞与程度の金額なら投資に回してみても良いとおもえてきませんか?

我が家の資産状況
貯蓄現在高別の資産構成割合に我が家の状況も合わせて示しました. 一般的な構成比と全く異なることが見て取れます. 生命保険はありません. 掛捨ての府民共済を利用しているのみだからです. しかし, 今後は生命保険の一つである学資保険の利用も考えています.

学資保険の魅力は生命保険の一つとして所得控除が可能な点です. また, 数ある学資保険の中でもソニー生命は払戻率が高い (110~115%) ので魅力です.

学資保険のメリット
払戻率基準で年率利回り約 0.5%
死亡時の保険料納付免除.
所得控除

所得控除と払戻率を合わせれば, 学資保険も一考の価値ある商品に変わることが分かります. 額としては小さいですが, 保険商品だけあり死亡時には保険料の納付が免除され全額が支払われます. 保険会社が傾かないことが前提とはなりますが, ほぼ無リスクの資産に対して得られるリターンとしては十分なものがあります(もちろん金利が上がるリスクも多分にありますが, 気にしていたら何もできません).

まとめ
前回と今回の 2 回に渡り, 日本人の貯蓄現在高別世帯割合や資産構成割合を見てきました. 銀行預金がほぼ 0% 近辺に推移し, 昇給率も年 2% 程度にとどまる中で資産を形成するのは容易なことではありません.

日本人の私たちが日々の労働で生み出す価値には限界があります. 受け入れがたいですがこれが事実です. ほとんど昇給が見られない点や年々下がる平均給与もその事実を端的に物語っています. 投資はその様な状況を打開するための重要なツールとなります. 先ずは私たちが一歩踏み出すことが, 次の世代にもつながる習慣として日本に投資の文化を根付かせることにつながると期待しています. これは私たち日本人がより良い未来に進むための一つの解となるでしょう.

限られたソースをどのように配分し再投資するか, 企業と同じく各家庭も考えることが必要な時代がすでに訪れています.
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