[投資哲学] 投資方針の転換: 投機から配当成長投資へ-高配当公益株の中国株と, 配当成長株の米国株とのハイブリット投資-


機に投じた経験は糧になる

今は受けとり配当額が年々成長していくことを目標に投資を行っていますが, その元手となる投資資金は投機で殖やしてきました. その投資法は逆張り投資であり, 今のシャープ, 東芝のように破綻懸念のある会社を買い (当時は大京, 三菱自動車, GM, 武富士, J-REIT, AIG, Citigroup). 懸念がある程度和らぎ株価が上昇した段階で売却する取引を行っていました.
当時はバイトで稼いだ 60 万が原資だったため, 今で思えばたいした額ではありません. ただ, 学生であった当時の私にとってはそれでも大金であり, それなりに緊張感を持った取引は投機家としても投資家としても機をみて投ずる感覚を養うには良い機会になったと思います. 一方で, やはりこうした取引は額としては利が乗りやすくとも, 数回のミスで投資 (機) 家としての人生を終えるに十分な破壊的結果をもたらします. ご存知の通り GM は一度破綻しています. 少しでも売買のタイミングがずれていたら損失を出していたと思います.


(例: GMについて)

当時, GM は本業についてはしっかりと利益を出していたものの, 年金, 医療保険の維持の為に多額の赤字を出していました. この問題を解決するためにアメリカの自動車労働組合 (UAW) との交渉を続けていました. 日本人の感覚では労働組合側の発言力が相対的に弱く, 交渉では労組側が速やかに折れて会社の継続性を優先します. そもそも日本の会社では企業年金支払いで会社が傾く様な状況になりません. このような日本的な考えから UAW の発言力を侮っており, 会社の継続性を確保するよりも年金や医療保険を維持する方向に, 頑なにこだわることは想定外でした. 幸いにもこの流れが明らかになるタイミングで, 自分が想定していたストーリーから外れたため即座に撤退しています. その後はご存じの通りGMは破綻し, 既存の株主は損失を出しました. もし売却を躊躇していたら私も巻き込まれていたことでしょう.


このように投機は売買タイミングがすべてであり, 仮に自分が想定したストーリーから外れた際には躊躇せず撤退する判断を下さなければなりません. このような投機行動をミスをせずに, この先も何度も行い続けるのは難しいところがあると判断しました. 実際武富士では損失を出しています. いずれしくじった例としてアップします.


複利の効果を得る為には継続性が何より大切

当然のことですが, 投資による複利の効果が最大限発揮されるのは, 毎年継続してプラスの利益をもたらす時です. 投機的な行動はこの継続性に強い疑念がどうしても残ります. リスクもリターンも私にとっては大きすぎるもので, 投資額が大きくなるにしたがって投資方針の変更が必要となりました.

結果としてたどりついたのが高配当株を核とした配当成長投資です.

適度な価格で価値ある事業を買った方がやはりいいですよね. 安定した事業から得られる配当の継続性は何より魅力です. 私はそう思います. 

このようなバックグラウンドから, 今の私が持つ答えは高配当公益株の中国株と, 配当成長株の米国株とのハイブリット投資なのです.


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常に保守的な投資方針を持っています.


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