バフェット語録 『農場を買う時にその値段だけを気にする人はいない』

この語録は, 日々の株価の上下動に注目するのではなく, その会社の持つ収益力, キャッシュを生み出す力に着目して投資を行う事を説いているバフェットの言葉です.

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株式はその価格変動性から日本での一般認識としてギャンブルと同義と捉えられることがいまだに多いのが現状です. この傾向は, 実は米国も例外ではありません.
独立記念日に米国人上司の家に招かれた際にラスベガスのカジノの話題になりました. その時の会話です.


「米国人上司:じゅんはギャンブルはするのか?ラスベガスは面白いぞ!」
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「じゅん:ラスベガスは一度行ってみたいと思っているんだ. でも運の要素が強く不確実性が高すぎるからギャンブルにはあんまり関心が無いな.」


「米国人上司:お金儲けに関心はないのか?」


「じゅん:関心が無いわけじゃないよ. だからギャンブルはしないけど株式投資はしているんだ」


その後に返ってきた言葉は




「米国人上司:株式投資なんてギャンブルと一緒じゃないか. そうだろ??いったい何が違うっていうんだ. お前も立派なギャンブラーだな!」




この上司の言葉の通り, 米国においても株式投資は必ずしも投資として理解されているわけではなく, 日々の価格変動を追いかけて短期売買を行うものだと思われているところが確かにあります. この様な現状が間違い無く米国にもあるからこそバフェットは




『農場を買う時にその値段だけを気にする人はいない. その農場がどれほどの生産力があるのかに注目しなければならない』




この様な言葉を残しているのです.


企業のファンダメンタルに注目して投資する.
日々の値動きによって, 高値から 20% 程度, 時には半額にまで下落を見せた銘柄は一見割安に見えますが, この時に忘れてはならないのが「その会社の持つファンダメンタルと比較して適正または割安かどうか」という視点です. この視点を蔑ろにして売買を行えばそれは価格変動に注目て行うギャンブルへと変わります. 今日の安値が明日の高値に変わる事もしばしばでしょう.

ファンダメンタルに注目し続ける為の簡単な心掛け
私の場合, 株式投資を行う際には投資対象として選定した会社を丸ごと買収して傘下に収めるぐらいの気持ちで取り組んでいます. 吹けば消し飛ぶような弱小投資家ですが, それでも心持だけは大きくありたいと思っています. 株は PC 画面に示される会社の名前が書かれたデータを買うような味気ないものでは無く, その企業で働く人たちの efforts も丸ごと一緒に買う血の通ったものだと私は思っています. だからこそ面白いですし, それに価値を感じるんですよね.


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仮想通貨にファンダメンタルは無い
仮想通貨の価格高騰などまさにその価格変動だけに注目したバブルにしか私には見えません. 実態が無いためファンダメンタルもありませんし, その価値を図ることすら馬鹿らしく思えます. オランダのチューリップバブルを彷彿とさせるとよく言われますがその通りですね. ちなみに別の米国人の同僚はイーサイアムという仮想通貨にどっぷりと浸かっています. 彼に株式投資はしないのか聞いたところ


『株は複雑すぎて価値が理解できない, それに値動きが緩慢で面白くないんだ. でも仮想通貨は一日に 30% 以上も値が動く時があるから凄く面白いんだよ.』


これもまた真理ですね. ボラティリティに着目した売買は確かに面白い事も分かります. マネーゲームとして楽しむのには適しているでしょうが, それだけでは資産を築くに限界がありますし, 失う可能性も高いです. 


ちなみに彼の話では仮想通貨も貸株や銀行預金の様に預け入れるシステムがあり, 金利に当たる仮想通貨が毎日割り当てられるらしいです. (その辺りの話には私もちょっとだけ関心が湧きました.)


米国人上司補足
金融教育先進国と思われている米国ですが, 米国人の金融リテラシーも本当に人それぞれです. その上司は薬学博士ですからそれなりに教養もあります. しかし, 金融に関する経験や知識は全くなく, 貯蓄どころか 20 万ドルの借金を背負って給与が差し押さえられている状況です. 現在既に 50 歳を迎えている彼ですが, この先どうするのか少し心配です.


※書き途中をアップしていたようで手直ししました (2017/10/15 14:30)

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投資だけでなく, 人生においても参考となる助言が多いのもバフェット氏の特徴です.

株式という仕組みが社会の発展を支えています.
株式投資の社会的意義


BS, PL, CF はファンダメンタルの判断には欠かせません.
用語解説


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