2017年9月17日日曜日

THEO の特徴

THEO について調べてみました.


THEO は大きく 3 つのアセットクラスに分けて投資する.
グロース, インカム, インフレヘッジ この 3 つのアセットクラスに分けて銘柄を選定し投資を行います. それぞれ対応ニーズと想定顧客がありますが, 運用開始前の質問でアセットクラスの比率が決まります.  


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グロース (参考指標: MSCI ACWI Index)
対応ニーズ
長期に資産形成をしたい.
想定顧客
資産形成層. 定期的な労働収入を有し, 稼ぐお金が使うお金を上回っている. 老後資金などを貯めていきたい.


株式 ETF への投資を行います. 高いリターンを上げることが目的ですが, ボラティリティ (値動き=リスク) の最小化を基本的な最適化手法としています. 個別株や各国のリスクによらず, 株式というアセットクラスが基本として持つリスクへと最小化していこうということです. この方針を基準とし, 割安か割高か, 上昇・下落基調かを判断し資産配分を最適化していくようです. いわゆるスマートベータと呼ばれるやつです. 時価総額加重平均以外にも目を向けて投資を行うということですね.
(参考指標に連動する ETF である iShares ACWI ETF の説明はこちらを参照ください)


インカム (参考指標: Barclays Global Aggregate Index)
対応ニーズ
相対的に低いリスクで定期的な収入を得たい.
想定顧客
退職層. 貯蓄を切り崩して生活を行っている. 元本を大きく毀損させたくない.


債券 ETF への投資を行います. グロース, インフレと比較して安定的かつ着実にリターン得ることを目的としています. また, グロースとの組み合わることにより分散効果も期待できます. 投資先としてはソブリン債, 投資適格債, モーゲージ債が基本です. 債券価格の変動を一定割合に抑えつつ, 利回りを最大化することを目的としてポートフォリオが最適化されます.


インフレヘッジ (参考指標: 輸入物価指数)
対応ニーズ
インフレによる保有資産の目減りを避けたい.
想定顧客
富裕層. 生活資金の不安はないが, インフレによる保有資産の目減りを避けたい.


世界の株式との相関を下げて, 大きなイベントが起きた際のリスクを低減させる働きを目指しています. 輸入物価指数に連動し, かつこれを上回るようにデザインされています. 穀物, 金, 銀, 原油, REIT, 物価連動国債 など投資対象は多岐にわたります. 輸入物価指数に対してそれぞれの資産が与える変動割合等を鑑みながら資産配分を決定するようです.


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各アセットクラスが投資対象とする ETF


最新の ETF については HP をご確認ください.


アセットクラスの投資割合の決定.
5 つの質問でこの 3 つのアセットクラスの投資割合が決定します.


1.年齢
若いほど長い運用期間を確保できるため, 高いリスクをとって長期的に高い収益を目指します.


2.経験
資産運用経験が無い場合は運用者がリスクの掛け方に慣れていないため, 過度や過小なリスクをを採る傾向があります. そのため, こういったユーザーの場合は平均的なポートフォリオ配分となるよう調整されるようです.


3.考え方
資産の安全性を重視するのか否かです. 元本が減る可能性を嫌う場合には値動きが少なく安定した配当が得られるインカムの割合が高くなります.


4.リスク許容度
短期的な資産変動に対する許容度を質問します. 許容度が高いユーザーは長期的に高いリターンが期待できるグロースの割合が高くなります.


5.インフレに対する考え方
インフレに不安を抱く方の場合にはインフレヘッジポートフォリオの割合が高くなります.


各アセットクラスのリバランス
THEO の作りはかなり複雑です.
3 種類のアセットクラスがさらに複数の ETF によって成り立ちます. このETF とアセットクラスのリバランスを基本的には毎月行います. SBI のHP には THEO のリバランスに対しグロース 3 ヵ月毎, インカム, インフレ 毎月と表記がありましたが, THEO WHITE PAPER に目を通すとインフレヘッジアセットクラス内の ETF 投資比率は四半期ごとに配分比率を決定するとあります. よって以下がより正確な表記でしょう.


毎月リバランス
グロース, インカム内 ETF の投資比率
グロース, インカム, インフレヘッジの各アセットクラス投資比率


四半期ごとリバランス
インフレヘッジ

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THEO に関する雑観
メリット
投資対象とする ETF が多岐にわたり, 個々の投資家に最適な資産配分をきめ細やかに用意できる点は魅力的です. グロース銘柄の選定方法にスマートベータを適用し, 時価総額加重平均以外の選定法も採用している点は魅力的です.


投資先が多岐にわたる運用サービスですが, これら投資先 ETF の銘柄入れ替えに伴う売買手数料も THEO の年間手数料 1% に含まれています. THEO は 10 万円から投資を始められますが, 同様の分散投資を資産 10 万円で行うのは売買手数料負けする為不可能です. 投資資産が限られることで生じるデメリットを無くし, 一般投資家が少額からでも高度に分散された資産構成を実現できる THEO は素晴らしいサービスといえます.


惜しい点
アセットクラス内の ETF を入れ替えるというのは最適な資産配分を維持するうえで重要ではありますが, 毎月見直すというのは頻度としては多いように感じますね. ファンドオブファンズ形式を採ったアグレッシブなアクティブ投信といった印象です. これを魅力とみるか, 欠点とみるかは人によりますね.


頻繁に売買を行い利益を現実化する場合には, その都度税金が徴収されるため収益率を押し下げます. この対応として Detax (節税) 機能が欲しいところですが, 今のところ (17,8 月末) この機能はありません (Wealh Navi にはこの機能があります). THEO にも導入されればより魅力的なロボアドバイザーに変わることでしょう.


コメント
THEO の中身は非常に複雑です. 金融の専門家ではない一般人には分かりづらい点も多いです. 各アセットクラスの取り扱い ETF 数の多さにその複雑さが表れています.


私は基本的に物事を単純化して扱うのが好みですし性に合いますので THEO と Wealh Navi のどちらか一方を選べと言われると Wealh Navi を選びます.


THEO が持つ, この複雑さが有効に機能するか否かはこれから 10 年間の運用成績を見れば明らかになるでしょう. 今から 10 年程度の期間を見れば一回ぐらいどこかで金融危機が訪れる可能性が高いからです. その様子を確認してから手を出しても十分に間に合うと判断します.


今から 10 年後なら息子は 10 歳半ですね. 残り 70 年の人生とするなら運用期間としては十分です. とりあえずはジュニア NISA の利用など種々の資産運用手段を秤に掛けながら息子の資産運用元本を息子の成長と共に育てていこうと思います.

しかし 2000 年前半からこの 十数年間の推移を見ても, 金融サービスの変遷には凄まじいものがありますね. これから更に 10 年後にはもっと面白いサービスや金融商品が提供されているかもしれません. いい時代に生まれたものです. その幸運に両親にも感謝しています.

そして今年産まれた息子はもっと面白い時代を生きていくこととなるでしょう. ちょっとうらやましくもありますね.

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