2017年11月11日土曜日

Coca-Cola (コカ・コーラ) と PepsiCo (ペプシコ) を比較した

米国株投資家に人気が高い The Coca-Cola Company (KO) および PepsiCo. Inc (PEP) ですが, 前回の GIS, K と同じく消費者の嗜好の変化と共に業績が低迷中といわれています. そのため両社ともこの 1 年は株価が伸び悩んでおり, この一年で KO (10.3%), PEP (4.2%) 程度の上昇に留まっています. 同期間の S&P 500 指数は +17% ですから出遅れている事が分かります. GIS, K のように大幅に下落していないだけマシですね.

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両社とも皆様良く知ってらっしゃる企業なので細かく調べるのもめんどくさいし会社概要については簡単な説明に留めます.


一年間推移



KOについて
製品構成, 販売地域
取り扱い製品はノンアルコール飲料事業のみです.
売上高の約半分が北米, アジアとヨーロッパが 10% くらいづつで残りの 30% はその他です.
炭酸系飲料が売上の過半を占めるものの, 近年の炭酸, 甘味料離れから非炭酸飲料にも力を入れています. い・ろ・は・すなんてよく見ますよね. 北米事業の再フランチャイズ化で減収となっています.


PEP について
製品構成, 販売地域
売上高の構成比ですが, ノンアルコール飲料とスナックが約半々です.
売上高の約 63% が北米で次にメキシコ 5.5%, ロシア 4.4% 残りの 約 27% はその他です.
KO と同じく健康志向を意識し砂糖含有量を抑えた飲料を出したりしています.


それでは早速詳細に移りましょう.


会社概要
会社名The Coca-Cola CompanyPepsiCo. Inc
銘柄コードKOPEP
業種食品加工飲料 - 清涼飲料
従業員数100,300264,000
PER48.2423.23
予想 PER30.721.5
PBR5.3714.15
ROA7.39%8.91%
ROE26.85%54.24%
自己資本比率27.42%16.07%
予想配当利回り3.11%2.84%


KO と PEP の実績 PER, 予想 PER 共に大きな差があります. PEP の予想 PER は 21 倍と比較的適正な水準に収まっている一方で, KO の予想 PER はおよそ 30 倍となっており買われ過ぎに見えます. KO の株価は配当利回りに支えられていることと, 減収要因が一時的な事から業績の回復が株価に織り込まれています.


続いて ROA, ROE ですが両指標とも PEP が優秀ですね. 特に ROE は自己資本比率 16% の攻めの経営と相まってずば抜けた成績へとつながっています. ただ, 後ほどグラフを示しますが, 両社ともこの 10 年間一貫して ROA が下がっています. 総資本に対する利益率は段々と超優良会社から普通の優良会社になりつつありますね.

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業績推移



データ元はモーニングスターの HP です.


KO については 2012 年から売上高, 売上高純利益率ともに漸減傾向にあり, 当然純利益も減少傾向です. 先行き不透明感がぬぐえませんが, それでも約 15-16% 前後の売上高純利益率があります. 中々な収益力ですね.


PEP についても 2012 年から売上高が頭打ちであり伸び悩んでいます. 一方で売上高純利益率は 9-11% の間で安定しており純利益の推移も安定的です.


利益率では KO に軍配が上がりますが, 業績推移については PEP が魅力的ですね.


ROA, ROE 推移



ROE については自社株買いを継続して行っている関係で KO については安定的, PEP については上昇基調です. 一方で ROA については先ほどのコメントの通り年々下がっています. これは両社に限った話ではないですが, 低成長時代の一端が透けて見えるようですね.


CF 推移


CF 推移を示しました. 両社共に多額の FCF を生み出しており, 会社運営に多額の設備投資を必要としない業種であることが分かります. 売上高の減少とは裏腹に CF の推移は安定的です. どおりで株価の推移も安定的なわけです.


KO の CF 創出力はけた違いですね. 営業 CF マージン 20% 以上, FCF マージンは 15% 以上あります. PEP の売上高は KO の 1.5 倍ほどもありますが, 生み出す営業 CF はほぼ同じか KO の方が勝っている年も多いです. また, 投資 CF については KO の方が少額な為 FCF を生み出す力も KO の方が強いですね. CF 創出力は KO に軍配が上がります.  


一株当たり利益や配当性向

一株当たり指数については先ほどまでと比較してガラリと状況が変わりますね. 一見して PEP がより魅力的に見えます.
KO については 2012 前後を境として 一株当たり EPS が漸減傾向です. FCF についても 2014 年で頭打ちした後は低下傾向です. 一方で PEP は一株当たり FCF, EPS ともにほぼ継続して右肩上がりです. 配当性向についても KO が既に 93% に達している一方で PEP については 68% 前後となっていますから PEP の増配余地は KO と比較して余裕があります. KO の減収要因となっている再フランチャイズ関連が無くなれば配当性向 80% くらいになることが予想されますが増配余地が限られていることに変わりはありません.


現在の配当利回り
KO: 3.11%
PEP: 2.84%


株価推移

1970 年代まで振り返る場合, PEP のリターンが KO のリターンを凌駕しているのですが, ここ 10 年のリターンはほぼ同じ結果となっています. 前回の GIS, K の比較の時もそうでしたが, 似通った商品を扱い, 似通った業績を示しているメーカーですから似通った株価の動きを示すのもうなずけます.


結論
利益率, CF 創出力についてはノンアルコール飲料事業に選択と集中を行う KO に抜群の優位性がみられるます. その一方で一株当たり FCF や EPS 推移および配当性向などから株主還元の潜在力について, 増配余地のある PEP に軍配が上がります. また, 取り扱い商品の多様性の観点では KO と対照的にスナック事業を傘下に持つ PEP に軍配が上がります.


この両者の比較は本当に甲乙つけ難いですね. どうしても決められない場合には両方買ってしまうのが一番楽です.

売買状況
両社を比較した結果, 私は KO を買ったのでした.
しかし PEP もやはり捨てがたいですね. そのうちシレっとポートフォリオに組み込んでいる可能性も否定できません.

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