2018年1月3日水曜日

資産形成は『子供の為のベーシックインカムを作る』と思った方が上手くいく


この記事で言いたいことは


長期の目線に立って考え, リスクを最小にする方が上手くいくに決まっている.


ってことです. まぁ, 当たり前の事です. しかしこの当たり前な事は市場平均に連動するパッシブ ETF なら実は誰でもできる事なんです. しかしそれを私たち自身がとても難しくしているのもまた事実です.

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個別株投資は面白い. 私の場合はどうしてもこの感情に囚われてしまい, 市場平均全体に連動する ETF への投資に踏み切れないでいます.


個別株投資では子や孫に資産を残すことは困難
自分より必ず長生きする子供たちの為なのですから, より長期に普遍的な価値を生み出す銘柄を選択しなければなりませんよね.


そして, ゆくゆくは子供のさらにその子供がこれらの資産を引き継ぎます. 私たち子孫の為に用意してあげるお金ですから, できる限り余計なリスクはとらず, まかり間違っても銘柄の選択ミスで損失に繋がることの無いように, ちゃんとした額を残してあげたいと思うわけです.


しかし個別株を主対象として投資を行っていた場合,


子供や孫, その子孫たちが生きる未来においても, 普遍的な価値を生み出す銘柄を私たちが個別株投資を通じて選び続けることが必要です.


こんなこと普通出来ませんよね. なにせ私が生ま育ち子を儲けるまでのたった 30 年間だけでも, 身の回りにあるものは凄まじい変化がおこりました.


例えを一つ示します.
インターネットが普及し, 固定電話から携帯電話, スマートフォンへと変わり, それらサービスの利用料金も大きく下がりました. また, この普及と並行してフィルムカメラからデジタルカメラへと移行しましたが, コンパクトデジカメの普及によりカメラ用フィルムの売れ行きは低迷し, かつて優良企業の代名詞であったフィルムの製造販売大手コダックは 2012 年に連邦倒産法 11 章の適用申請へと至りました.


そして破綻の原因となったコンパクトデジカメの市場は, 今やスマートフォンが持つカメラ機能に完全に奪われています. 多岐にわたる産業の極一部分へ注目しただけですが, この 30 年間での変化に凄まじいものがあったことが分かります.


カメラからフィルムが無くなり, そのカメラの市場が電話に奪われたんです. この流れを 30 年前に予測するなんて不可能ですよね. そしてこの事例から, 優良企業も基盤とする産業や市場そのものが無くなれば広い塀や深い堀は何もかも無くなり, かつての優良企業という大きな城は簡単に駆逐され更地にされることも分かります.


さて, 今産まれた子供の寿命は 100 歳に達するかもしれないと言われているこのご時世に 100 年間普遍的に価値あるものを生み出し続ける企業を, 子供が相続するであろう自分の寿命が尽きる時 (私の場合は 50 年後くらいか??) を見据えて, 自分自身の人生を掛けて選び続けるなんてはっきり言って無理があります. しかもその資産は子供の更に子供, 孫へと受け継がれ, 私が見ることのできない子孫たちへと引き継がれるわけですが, 彼らの時代にも今と変わらずに普遍的な価値を社会に提供できる会社が一体いくつあるのでしょうか.


こればかりは, その時になってみないと分からないと私は思うんです.


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世界は成長する. 株式もまた然り
その一方で, 確実に成長するものがあることもまた確かなことです.


それは世界人口であり, その人口増加に引っ張られて拡大を続ける世界経済であったりします. そして, その拡大と成長に比例して株式市場もまた膨張を続けることは, この流れが続く限りは必然といえるわけです.


その裏付けとしてトマ・ピケティ教授の式からは経済成長以上に資本収益率の方が高いことが示唆され, シーゲル教授の研究からは株式というアセットクラスが債券を押しのけて圧倒的なパフォーマンスを上げてきたことが明らかとなっています. そしてこれらの傾向はどの国においても普遍的であったという事もまた事実です.

株式というアセットクラスを選択する
それならば株式というアセットクラスを選択して適当に銘柄を集めて分散投資をおこなえばよいのでしょうか.


一般的に分散投資を行う場合には 20 銘柄へ資産を均等配分することで, およそ個別銘柄由来のリスクは低減されると言われています. 何故なら, たとえ 20 銘柄の内 1 社が破たんしたとしても資産の 5% が無くなるだけですからその影響が限定的となることからもわかります.


そしてこの 20 銘柄のさらに倍である 40 銘柄へ均等に分散投資を行ったとするならば, 破綻等による個別株の影響は最大で 2.5% にしかなりませんから, ほぼ完全に株式というアセットクラスが持つリスクのみへと収れんされることとなります.
先ほどのコダックの様な事例が保有銘柄内に生じてもその影響は限定的となるわけですね.


それでは, 株式というアセットクラスを選択し 40 銘柄への分散投資をおこなえば, 市場平均に連動する, または超える結果を与えるのでしょうか. 答えは残念ながら No です. 運よく市場平均以上の成果を出すこともあるでしょうが,市場平均以下の成果しか得られないことも多いでしょう.

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株式を選択しただけでは不十分
その原因は株式というアセットクラスを構成する企業そのものが構成銘柄の入れ替えなどを通して新陳代謝を繰り返し, 常にその一部が生まれ変わりながら全体を形成していくからです.


株式市場はまるで絶妙な均衡の上に成り立つ砂山の様であり, 社会はその砂山に, 技術革新や新サービスから成る新たな砂 (=会社) を降り注ぎ続けます. その勢いに耐えられない砂は砂山から崩れ落ち淘汰されますが, 砂そのものものが降り積もる速さは崩れる速さよりも早いために, 砂山はより高く, より大きなものに育ち続けます. こうして出来上がる砂山は, その全体を見れば以前の砂山とそっくりに見えます.しかし, 中身を構成する砂そのものに目を向ければ全く別物に変わっている事に気が付くでしょう.


個別株を通じた投資では, この新陳代謝の流れに沿って継続的に投資を行う事は困難ですし, 子や孫さらにはその先の子孫がこれらを相続するときに, 私たちが保有する個別銘柄が今と同じく輝かしい業績を残している確証はどこにもないのです.


また, 5-10 年単位でのリターンについても, ETF への投資の方が堅実なリターンに繋がります. 何故なら, 株式のリターンは冪 (ベキ) 乗則に則って得られるものだからです. 冪乗則の例としてはパレートの法則, 別称 80:20 の法則として知られており, 全体の変化量の 80% が全体を構成する僅か 20% の要素が生み出しているという法則です. 実店舗を持つ典型的な小売業がこの法則に当てはまり, 人気商品 20% が売上全体の 80% を稼ぎ出すというあの法則としてよく知られています.


株式市場もこの冪乗則に則ります. 超有名ブロガーさんの記事から数字を拝借すると, 2017 年の S&P500 の時価総額は 2 兆 8000 億ドル増え, そのうち 1 兆ドルはアマゾン, フェイスブック, アップル, マイクロソフト, アルファベットの時価総額上位 5 社によるものらしいです. 指数に含まれる 500 社の内の上位 1% が全体の ⅓ の上昇を引っ張っていますから, この事例は株式市場が冪乗則に則ることを証明するのに必要十分なデータといえるでしょう.


これから導きだされることは 2017 年における株式市場のリターンの源泉はこの 5 銘柄が握っており, 仮にこれら 5 銘柄どころか指数採用銘柄中, 時価総額上昇率上位 10 銘柄をポートフォリオに全く所有していなかっただけで, 市場平均と比較して大きく劣後する運用成績しか残せなくなることが容易に推察されます.


また, 逆に残されたリターンの ⅔ については指数に含まれるその他の銘柄 495 社が生み出しています. 薄く広くこれらの会社へ投資するからこそ, 指数は指数たり得るのですがより安定したリターンを得る事にもつながるのです.


一般的に小型株は, 景気拡大期には大型株よりも時価総額が上がりやすいことが知られています. よって, これらを薄く広く含む VTI などの ETF はそれだけで値上がり益の底上げが期待できる商品になるんですよね. 個別株投資だけでこの恩恵を受けるのは必要となる資産規模と管理の手間を考えればもはや不可能です.


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個別株の分散投資はリスク低減効果しか期待できない
私の様に個別株を用いて高度に分散されたポートフォリオを構築した場合には, 個別企業が生み出すリスクがポートフォリオ全体に与える影響を有意に低減させる効果は確かに認められます.


しかしその一方で, ポートフォリオに市場平均を追随可能な, または市場平均を凌駕可能な銘柄が一定程度含まれていない場合には, 市場平均を超えるどころか追随することすら危うくなる, というのが個別株分散投資の最大の欠点となります.


結論: インデックス投資の優位性は揺るぎない
市場平均を凌駕可能な銘柄を 50 年の長期に渡り見極め続けることは先ず不可能です. 加えて個人投資家が一般的に持てる資産状況から, 市場平均に連動するだけの株式を個別に購入して揃えることもまた不可能ですし, たとえ行えたとしても非常に非効率なものとなります.


それならば, 長期では普遍的に成長し続ける市場平均とわざわざ敵対して+ α を狙うことなどせずに, 素直に市場平均に連動した ETF を長期に渡って積立投資し続けた方が無駄がなく効率的に資産形成ができるのだろうというありきたりな結論に達します.


まとめ
自分自身の老後に向けた資産形成や趣味の枠を超えて, 子供さらに子孫の為のベーシックインカムを作るという目的を達成する為には, 個別株由来のリスクを完全に排除する, パッシブ運用によるリターンの最大化を狙うのが最も合理的な解となることが今回の考察で再確認できました.


この様な答えが得られた後に残された唯一の仕事は, 淡々と VTVTI に代表される ETF の積立投資をただひたすらに続けるという事だけなのですが, この実行を妨げる最大のリスクと問題は, 結局はそれを実際に行う投資家自身にある, というのもまた普遍的な事実であることも忘れてはいけませんね. 私自身が個別株偏重の投資を行っているということがその事実を端的に表しています.

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